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み
ニューヨークに住む友人で、大金持ちの人がいる その彼は、スニーカーなんか、二回履いたら捨てるものだ、と言う 毎日、箱から出したての、 フレッシュなスニーカーを履けない貧乏人は、可哀想、と言うのだ 大金持ちの人たちは、そうやって、他人を見下げていることがある 可哀想に、飛行機でファーストクラスに乗れない貧乏人は エコノミークラスなんかにぎゅうぎゅうに詰め込まれて そんなんでよく、旅行している気分になれるよね、とか、思っていたりする 一方、エコノミークラスの人たちは当然、 うわっ、ファーストクラスって100万円もするんだ! そんなに払ってあほじゃねーの? 着くところはおんなじなのに、と思っていたりする さて、いわゆる、貧しい国で撮った写真やビデオを ニューヨークや日本で上映すると、 それとまったく、似たようなことが起こることに気付く うわっ、あの靴、底に穴空いてるよ、かわいそー、とか わっ、車、錆だらけでぼろぼろじゃん、貧困ってかんじー、とか それが、自然な反応なのは判る けれどそれは、大金持ちが、 あいつ、先週と同じスニーカー履いてるよ、かわいそー、 お洒落もできないくらい、貧乏なんだな、と思うのと、たいして変わらないかもしれない 一方、貧しい国の人たちは、 東京って、ちょっと駐車しただけで5000円もとられるんだ! そんなんじゃ、いくらお金を稼いでも足りないじゃん、あほらしー、と思っていたりする ファーストクラスの乗客を笑う、エコノミークラスの人のように 人の幸せは、ものが新しいとか古いとか、高いとか安いでは決まらない むしろ僕は、古いものにこそ、その快活さに気付くことがおおい イスラム教の国の友人で、 中古のマツダRX-7を飾り立てて、かっこ良く乗りこなしているスポーツ記者がいる 彼は、中古車はいいんだよ 傷がつくとか心配しなくていから、 おれ、自分のRX-7、他のどの車より好き、と言う 街の人の車が、新しくても、古くても 移動手段が、自転車でもバスでも、車でも飛行機でも船でも 移動には音楽が欠かせない 世界中の街で、その土地の言葉の大衆音楽が、爆音でかかりつづける その爆音に乗って みんながどこかへ移動していく 歌われている内容は、大体どこの国でもおなじで 張り裂けそうな胸の痛みだったり、 この世界に生きる喜びだったり、恋人のことだったり リズムやメロディーは違っても 人々の気持ちはだいたい一緒で、ぼくらは大して違わない どこの街でも、その街の色を映した大衆音楽が愛され そして歌われ、踊られる 観客でいっぱいのコンサートホールで、歌が歌われる この街の大衆音楽の一部であることを、誇りに思います。 どうもありがとう。
by t_shiratama
| 2010-06-29 19:04
| ひふみよ
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